横山又次郎は、「恐竜」という日本語訳を考案したとされる長崎市出身の古生物学者で、国内の化石研究の基礎を築いたとして「日本の古生物学の父」と呼ばれている。新たに見つかったのは、横山又次郎の親族が長崎市に寄贈した縦10センチ、横6.5センチ程度の30枚の写真。写真は1冊のアルバムに収められていて、写真の縁などに残された記述から、幕末から明治の頃と推定され、ドイツ留学中に撮影された青年期の肖像写真や、長崎に住んでいたころの少年期の写真などが残されていたという。また、今回見つかった写真の一部には、日本の写真の基礎を築いたとされる長崎の写真家・上野彦馬が撮影したものも含まれていて、研究グループによると、2人の間の知的な交流が研究者としての素地を育んだ可能性があるという。今回見つかった写真のレプリカは、今月19日から「長崎市恐竜博物館」のエントランスで無料公開される。