能登半島地震で被害を受けた地域の人達の心のケアについて、災害精神医学の専門家に聞いた記事を紹介する。またNHK NEWS WEBのQRコードの案内があった。東日本大震災で被災者の心のケアにあたってきた前田正治主任教授は「あえて今頑張らないで」と呼びかけている。前田主任教授によると「今頑張れば何とか解決できると思って頑張っている方が多いと思うが、ここで無理をしても続かない」と話していて「長期戦になることを意識して欲しい」とのこと。そして精神状態を健康に保つために出来ることとして「心境を誰かに話すことと睡眠を出来るだけ取ること」の2つを挙げている。前田主任教授は「自分が苦しいと話すことはその人が弱いということを意味する訳では無い。愚痴を含めて今の心境を語ってほしい」とアドバイスしている。そして睡眠については「不眠だと冷静に考えることが難しくなったり、些細なことで怒りやすくなるため避難生活の中でも寝る環境が整うことが先決だ」とアドバイスしている。また自治体職員も交代で休みを取るなどが必要だという。また今後ボランティアなどに入る機会がある人に知ってほしいポイントととして前田主任教授は「傾聴の姿勢でいることや話を聞く中で治療が必要と感じたら専門家につなぐ役割もできる。家族を亡くした被災者の心にはなぜ自分が生き残ってしまったのかなどの思いがあり、自分のケアをしなくなるため、周囲の人が声をかけて気づかせる役割を担う必要がある」などと話した。