大和証券CMアメリカの高橋諒至氏に聞く。今回のFOMCは事前の想定よりややタカ派寄りの内容だった。2会合連続での0.25ポイント利下げやバランスシート縮小の停止は想定通りだったが、パウエル議長が12月のFOMCでの利下げについて「既定路線とはほど遠い」と否定的な姿勢を示した。利下げ期待が押し返され金利上昇に繋がった。株式市場は最終的には小幅安程度で引けている。初の時価総額5兆ドル超えを達成したエヌビディアなど、一部の成長株が堅調に推移したことが支えとなっている。民間ベースの指標は引き続き雇用の軟化を示唆しており、緩やかな利下げが市場を支える流れに変化はないと見ている。企業業績についても、先週末の段階で決算を発表した87%の企業の利益が市場予想を上回るなど、堅調な状況が続いている。投資家の焦点は早い段階で好調な業績に移っていくと考えられる。
