沖縄県の現役消防士がモデルを務め、鍛え上げられた肉体美を披露する「消防士カレンダー」が今週月曜日に完成した。なぜ消防士のカレンダーが制作されたのか、立案した現役消防士・佐次田さんに話を聞くと「日頃鍛えている方が多いので、そこをフォーカスしたら面白いのかなというところ」とのこと。そしてカレンダー制作の目的は沖縄県が抱える地域課題だった。沖縄県の1人あたりの所得は全国で最下位で、子どもの約3人に1人が相対的貧困と言われ深刻な問題となっている。救急隊として現場を知る佐次田さんによると、貧困家庭の中には医療を満足に受けられない子どもも少なくないという。佐次田さんはカレンダーを作り、収益から経費を除いた全額を病院などに寄付することで、子供の医療費負担を減らそうと考えたという。実は2012年に沖縄の消防士がドクターヘリを整備する資金を集めるためカレンダーを制作していた。それをヒントにしたそう。そこでクラウドファンディングを立ち上げ、目標100万円で資金を募った。すると182万円が集まり、今週月曜日についに完成した。ただ、制作過程では困難もあったそうで、「組織の見解がバラバラなので調整が大変だった」という。佐次田さんはカレンダーのモデルには選ばれなかったものの、「子供たちは喜んでいた。もともと消防士が好きなので。コンテストにも来てくれていた。コンテストでベストオーディエンス賞っていうのがあって、うちの子がめちゃくちゃ応援してくれたんで表彰されました。僕たちがこの企画をやることでそれを見てくれた子供たちが社会に対して新しく挑戦することへの勇気とかそういったのを届けられれば嬉しい」とのこと。