大阪・PL学園高校元監督・中村順司さん。1980年代に黄金期を作り上げた。桑田真澄さん、清原和博さんのいわゆるKKコンビなどを擁して、6回の全国優勝・2回の準優勝を果たしている。甲子園での勝率8割5分3厘。中村さんが教え子たちに繰り返し伝えてきたのは「基本の大切さ」。その指導には高校を卒業した後も長く野球を続けてもらいたいという球児たちへの親心があった。中村さんの指導を受けた選手は39人がプロ野球でプレーし、このうち5人が通算2000本安打を達成している。いずれも40歳を過ぎても中心選手として現役を続けた。中村さんはPL学園の監督を退任した後、年に数回小中学生や女子野球の選手を指導している。今も繰り返し伝えているのは基本の大切さ。最近の子どもは親指に力が入りすぎているといい、中村さんいわくスマホの操作などで親指を使うことが増えたからではないかとのこと。中村さんは「野球の中に人生を語る教材があると思う。野球を通して体験したこと、涙し喜んで苦しかったことをその後の人生にも生かしてほしい」などと話した。