名越先生が気になるのは、能登半島地震のその後。精神科的な見解で言うと、この2ヶ月で回復する人もいれば、体調が思わしくない人はますます消耗していくため、PTSDが浮き上がってくるという。元々思春期の精神科をやっていたので、子どもたちが心配だという。物わかりがよくてちゃんと動けている子供こそ、心のなかで抑圧している可能性があるという。だがそういうことが見逃されるケースがあるという。神戸の震災のとき、避難所にいる人もだが自宅待機している人の中でうつ病が増えたり、心が疲弊するひとが増えたりしているという。それはコミュニケーションがないためで、そういうことが起こってくるのが2か月過ぎて3か月4ヶ月のうちだという。新聞記事で、奥能登は特に医療が過疎であり数人の精神科医しかいないとあり、そういうことを見つける段階が非常に見逃されてしまうという。長期的な安心・安全を与えなければならないが、人員配置がちゃんとあればこその話しで、今後見逃されてしまうのではなどと懸念を示した。