ちょうど1年後に開幕するイタリアのミラノとコルティナで行われるオリンピック。約260km離れた2つの都市で共同開催する史上初のオリンピックだ。8競技116種目が行われるなか、今回唯一の新競技が「SKIMO」。「スキー」と「登山」を組み合わせた「SKI MOUNTAINEERRING」の略で、「山岳スキー」とも呼ばれる。どんな競技なのか番組が取材したのは日本選手権3連覇、W杯優勝を果たした島徳太郎選手(25)。滑り下りる競技が多いなか、SKIMOはリフトを使わずに登るというのが1番の特徴。SKIMOには主に3つのコースがある。スキーでゲレンデを登る、板をかついてさらに登る、最後にもう一度スキーをはいて滑り降りる。雪山のコースをまわり、そのタイムを競う。そもそもSKIMOはヨーロッパ・アルプスの国境警備隊の訓練が起源とされる過酷な競技。ゴールしたあとは立ち上がれない人もいるほど。そんなSKIMOを見るうえでもっと楽しめるポイントが「トランジット」。スキー板の着脱やスキー板に貼った滑り止めシートを剥がしたりする基本動作のこと。これをいかにスムーズに行うかが勝負のポイントになるんだそう。駆け上がる過酷さ、滑り降りる爽快さからヨーロッパで主に人気があり、オリンピック新競技となったSKIMOなので、上位にはヨーロッパの選手がひしめいているなか、アジアでオリンピックに参加できる枠はたったの1つ。来月の世界選手権などで出場枠獲得を目指す。島選手は「日本チームの目標であるアジア大陸枠を獲得したうえでまだ実力は全然世界のトップには遠いが、出場するからには一番高いところを目指して自分のやれることをやっていきたい。」などと語った。