SMBCグローバルインベストメント&コンサルティング・藤原崇幸さんの解説。藤原さんは「iDeCo(個人型確定拠出年金)は公的年金とは別に老後に給付を受けられる私的年金制度の一つ。加入できる人は国民年金の被保険者。新NISAの口座数はすでに2400万を超えているが、加入できる人の5%程度にとどまっている」などと述べた。iDeCoのメリットは拠出した掛金は全額が所得から控除できる、課税所得600万円の人が毎月2万円の掛け金を拠出した場合、年間拠出額24万円が所得控除。7.2万円分の税負担を軽減。将来受け取る年金を増やすことが期待できる、運用中の運用益は非課税で再投資できる、年金、一時金の受け取り時も税制上の優遇措置が受けられる。iDeCo加入者は国民年金被保険者。第一号被保険者は毎月6.8万円まで掛け金を拠出できる。第2号被保険者は1.2~2.3万円、第3号被保険者は2.3万円が上限。掛け金は月々5000円から1000円単位で設定することができる。加入手続きは金融機関等で行う。運営機関ごとに取り扱う運用商品が異なる。運用商品は自分で決める。原則として60歳まで引き出せない。将来受け取る金額は運用成績によって変わる。第2号被保険者は12月から統一される。合計5.5万円以内で上限2万円となる。企業型DC事業主掛け金2万円、iDeCo拠出上限は7500円。実際には7000円が上限。12月以降はDB等掛金相当額が1.5万円、iDeCo拠出限度額は2万円となる。藤原さんは「今月初めにも厚生労働省でiDeCoのさらなる在り方などについて議論が行われた。働き方の違いや企業年金がある人、ない人の公平性や中立性をどうするべきか。また、掛金拠出の余裕ができやすい中高年期にもっと多く拠出できないかなど、さまざまな論点について議論が交わされた。今後も、さらに使い勝手の良い制度改正が行われていくと思うので老後の生活を安定させるための資産形成の手段としてiDeCoもあるということを今一度、認識していただければと思う」などと述べた。