ホンダと日産自動車はきょう昨年末から検討してきた経営統合の撤回を正式に決定した。統合を主導してきたとされるホンダ・三部社長が急きょ会見を行っている。破断に至った理由について三部社長は「統合によるポテンシャルは非常に大きいが、同時にその実現には痛みを伴う判断をスピーディーにかつ果断に実施する必要があると認識した」と説明。これとは別に進めているEV=電気自動車の開発などに向けた協業は協議を進める考え。ホンダはこれに先立ち去年4月から12月の決算を発表。最終利益は前年同期比7.4%減。自動車の販売台数は中国での業績が落ち込み29万7000台減。EVなどの開発競争を巡っては中国から新たなメーカーも頭角を現していて、業績の悪化が深刻な日産だけでなくホンダでも経営改革が急務であることが露呈した形。世界に勝つための具体的な戦略を発信できるかが問われることになる。