東京・渋谷区 笹塚で駅に向かう人の姿を見つめるのはトライアル東京進出のもう1人のキーマンである廣石財さんである。この夏、都内のあちこちで人の流れを観察していた。廣石さんは東京大学を卒業後、広告代理店やIT企業に勤務し5年前に転職してきた。小さな空き物件の前で一目もはばからず、パソコンを開いた廣石さんが見ていたのはこの地域の証券データであった。トライアルが独自に開発したこのシステムでは地図上で線を引き対象の範囲を指定すると、人口や世帯数はもちろん世帯あたりの人数は収入まで細かく見ることができる。廣石さんはこうしたデータを駆使して店舗を開発するスペシャリストであった。別の日、今度は杉並区 西荻窪に降り立った廣石さん。駅前の西友を訪れるのかと思いきや素通りし歩くこと2分で足が止まったのは住宅街に入ったあたりのマンションの1階である。トライアルGOは3年前に福岡で始めた小型店であり、コンビニサイズの店内で目立つのが弁当や惣菜コーナーである。コンビニでは珍しい本格的な握り寿司もあり、廣石さんが陣頭指揮をとって福岡を中心に急拡大させてきた。そして今回、コンビニ激戦区の東京にトライアルGOを初出店させようと計画していた。10月、トライアルGOの東京1号店は西荻窪に決まり準備が進められていた。ここは去年まで別のコンビニチェーンが入っていた物件だが廣石さんは倉庫や調理スペースをなくしていた。トライアルが西友を買収したもう1つの理由は西友の周りにトライアルGOを集中的に出店し、西友で作った出来立ての弁当や惣菜を売る戦略であった。その頃、福岡のトライアル本社でも東京進出に向けた戦いが始まっていた。ジャッジするのは食品開発の責任者・大塚長務さんで、あの300円を切るロースかつ重を生み出し1300万食も売り上げたヒットメーカーである。今回、大塚さんが力を入れていたのはトライアルGO向けのスイーツであった。見た目が大切なスイーツとしてはかなり異質な試作品があり、土のように見えていたのは細かく砕いたクッキーで中は2層仕立てのレアチーズケーキになっていた。
11月7日、東京1号店オープンの朝。西友のキッチンで作られた弁当が運ばれてきた。看板商品のロースかつ重は入ってすぐの目立つ場所に。そしてプリンがまるごと入ったロールケーキがあり、表面が真っ黒だったチーズケーキは断面の写真を添えたことで課題クリアとなっていた。報道陣も注目する中迎えた東京上陸の瞬間となった。その店内では早速ロースかつ重の大量買いがあり、スーツ姿の男性が手に取ったのはトロタク巻であった。若い女性も取り込みたいコンビニ型店舗はスイーツが惹きつける。弁当が減ってもすぐに、西友のキッチンから作りたてが大量に補充されていく。トライアルGOは有人レジはなく、全てセルフレジである。素早く会計できる顔認証機能を搭載したレジもあった。スイーツの棚を見ると、すでに売り切れの商品が。1か月後、渋谷区笹塚に早くもトライアルGOの東京3号店がオープンしていた。入ってすぐの場所にはかつ重かと思いきやたまごサンドがあり1パック199円となっていた。西荻窪での売れ方を見て、急遽売り場を変更していた。東京のコンビニ戦線の台風の目となりそうな予感である。
11月7日、東京1号店オープンの朝。西友のキッチンで作られた弁当が運ばれてきた。看板商品のロースかつ重は入ってすぐの目立つ場所に。そしてプリンがまるごと入ったロールケーキがあり、表面が真っ黒だったチーズケーキは断面の写真を添えたことで課題クリアとなっていた。報道陣も注目する中迎えた東京上陸の瞬間となった。その店内では早速ロースかつ重の大量買いがあり、スーツ姿の男性が手に取ったのはトロタク巻であった。若い女性も取り込みたいコンビニ型店舗はスイーツが惹きつける。弁当が減ってもすぐに、西友のキッチンから作りたてが大量に補充されていく。トライアルGOは有人レジはなく、全てセルフレジである。素早く会計できる顔認証機能を搭載したレジもあった。スイーツの棚を見ると、すでに売り切れの商品が。1か月後、渋谷区笹塚に早くもトライアルGOの東京3号店がオープンしていた。入ってすぐの場所にはかつ重かと思いきやたまごサンドがあり1パック199円となっていた。西荻窪での売れ方を見て、急遽売り場を変更していた。東京のコンビニ戦線の台風の目となりそうな予感である。
住所: 東京都渋谷区笹塚1-58-7
