実は月見台住宅を手掛けた「エンジョイワークス」という会社は、まちの再生を手掛けるエキスパート。葉山の使われていなかった古い蔵を1,600万円かけて再生し、人気のホテルに生まれ変わらせて地域活性化に一役買ったり、保存が危ぶまれた旧皇族の別邸を1億6,000万円かけて再生し、地元の人たちと協力して見学ツアーなどのイベントを開くなどしている。得意なのは地域資源を生かしながら住民たちと一緒に新しいコミュニティーを作り上げること。月見台住宅の入居者たちは7月に知り合ったばかりだがすでに仲良し。店の営業の間には新メニューの試作を味見するなど、昭和レトロ感あふれる交流ができるのも魅力。ここでお金に注目。再生にかかった総事業費は3.2億円。その内訳は銀行からの融資で約1億円、横須賀市からは4,000万円、国から空き家事業の助成金として約2,700万円を受け取っている。そして一番大きいのがクラウドファンディングで約1億3,000万円。この資金で店として使いやすいように畳からコンクリートに改築したり、水回りのリノベーションに使ったり、さらにサウナ・集会所などの施設の改築にも使われた。土地についてはタダだという。その理由を市の担当者に聞くと、誰も住んでいなくても草刈りなどの管理費用が年間400万円もかかってしまい、市のお荷物だったため。生まれ変わった「天空の廃墟」は人もお金も集まる街に進化していた。
住所: 神奈川県三浦郡葉山町堀内901-1
URL: https://bathandbedhayama.com/
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