省エネ性能の高い住宅への支援策について。国土交通省と環境省は、新年度から「GX志向型住宅」と呼ぶ新たな省エネ性能の基準を設けて支援を始める。これまでも省エネ性能が高い住宅に補助金を支給してきたが、基準を高くする分、支給額も引き上げる。GX志向型住宅は、すでに一部の住宅メーカーが販売を始めている。屋根には太陽光パネルがあり、壁と窓には高性能な断熱材や特殊ガラスを使われている。床下には1階のすべての部屋の温度を管理するヒートポンプ式の空調設備が備えられている。GX志向型住宅の基準を紹介。まずは断熱性能。7段階ある等級の上から2番目の6以上で、さらに住宅で消費するエネルギーを太陽光パネルといった再生可能エネルギー設備などで実質ゼロ以下に抑えることなどが条件になる。これらを満たせば、購入する際に1戸あたり160万円を国が支援する。これまでも一定の省エネ性能を満たす「ZEH水準」の住宅や「長期優良住宅」には補助金が出ていたが、今回新たな基準を設けたことで、この2つは新年度からそれぞれ減額されることになる。国としてはより高い省エネ性能を普及させることで、住宅の脱炭素を進めたい考えがある。