大濱医師は診察結果から、ペットボトル症候群を疑った。スポーツドリンクや甘い炭酸飲料などを大量に飲むことで血糖値が異常に高くなり、倦怠感や意識障害を引き起こすとされる。過去には数日に渡ってスポーツドリンクを過飲し、急性の糖尿病を発症した患者がいて、意識を回復するまで2日を要したという。大濱医師は患者に「何か甘いものを飲んだり、食べたりしましたか?」と訊ねると、男性は2週間、みかんの缶詰とアイスクリームを朝、昼、晩と食していた。みかんの缶詰は長期で保存するため、高濃度の糖分が入ったシロップに漬けられていることが多い。番組で実験を行うと、みかんの缶詰のシロップにはスポーツドリンクの3倍近くの糖分が入っているとわかった。男性は高濃度のシロップを過剰摂取し、ペットボトル症候群を発症していた。1週間の入院を終え、無事に担任。半年後にはインスリン治療がなくても血糖値のコントロールができるようになったという。