青物横丁駅前で出会ったのは麻辣湯を食べてきた女性。家、ついて行ってイイですか?とお願いしたが、家が汚いと断られてしまった。続いて出会ったのは高齢男性2人組。60歳以上の人が集まった劇をやるためにディスカッションをした帰りだという。すぐ近くに住んでいるという桜川さん(73歳)の家までついて行くことになった。家が近いのでコンビニ代をお支払い。クリームパンと生コッペパンなどを購入して493円だった。午後10時に帰宅。築40年の1DKに1人暮らし。カレンダーは年金支給日に◯がついていた。元国家公務員で年金は2か月で50万円。料理は自炊。レシピ通りに分量をきっちり計っている。必要な書類が整理整頓されていた。家計簿をつけて無駄遣いしないよう心がけている。iPhone置き場も決まっていた。学生時代の生徒手帳も保管。毎日の重要な出来事が書き残してあった。桜川さんは総理大臣になった田中角栄の秘書官として配属され、答弁の原稿や総理が使う資料の清書などを担当。旧首相官邸の食堂の名物はカレーだった。田中はみんなに好かれる良い人で、訪米した際には官邸で働く全ての人にお土産を買ってきてくれた。桜川さんは5万円のパーカーの純金ペンをもらったという。田中は日曜に出勤することがあり、桜川さんは総理執務室の鍵を開ける担当だった。偉い人に会う時は頭の右側がしびれたという。あの事件さえ無ければ歴代最高の総理だと語った。ロッキード事件は旅客機の売り込みを巡り、5億円の賄賂を受け取った疑いで田中角栄元首相が逮捕された。賄賂を授受したであろう車に桜川さんの名前が記載されていたため、犯人扱いされたという。裁判に証人として出席を求められた証人召喚状を見せてくれた。細かく記録をつけているのはこの時の経験も影響していた。田中にお歳暮でもらった肌かけ布団は今も愛用していた。公務員を退職した現在はシニア劇団が生活のリズムになっている。青物横丁駅で桜川さんの家について行ったら…大事件を経験した男性が人生の楽しみを見つけていました。
