石川テレビのスタジオから伝える。能登半島地震から1年、その被災地を襲った豪雨災害を合わせると合わせて520人が犠牲となり、今も2人が行方不明となっている。こうした中、石川県内では犠牲者を悼むとともに、復興に向けて新たな一歩を踏み出す人の姿が見られた。あの日から1年。地震で隆起した海岸に冬の日本海の荒波が打ち付ける輪島市白米千枚田。ことし最初の朝日が地震と豪雨で傷ついた棚田を優しく包み込んでいる。2025年元旦、希望の夜明け。地震が発生した午後4時10分、各地で犠牲者に黙祷が捧げられた。輪島市にある居酒屋「mebuki−芽吹−」。ここでも店の料理人たちは仕込みの手を止めて、犠牲者に祈りを捧げた。中心メンバーで輪島でミシュラン一つ星のフランス料理店を営んでいた男性も店が全壊する被害を受けた。翌日から市内で同じく被災した料理人たちに声をかけ、炊き出しを始めた。約半年間続いたこの炊き出し。実に10万食が輪島の人々に届けられた。あれから1年。黙祷を捧げた後、男性たちは再び炊き出しを始めた。みんなが笑顔になれる場所との思いで炊き出しメンバーで始めた居酒屋「mebuki−芽吹−」。2025年はそれぞれのメンバーが自らの店の再建に向けたスタートの年になる。地震と豪雨、2つの災害に向き合ってきた男性たちの歩みは止まることはない。
住所: 石川県輪島市