2024年4月28日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
訪日旅行者 過去最多 これからの観光は

出演者
牛田茉友 山下毅 
(オープニング)
オープニング

この大型連に旅行に出かける人は去年を上回る見通しだが慣行をめぐっては各地で変化が起きている。外国人旅行者数は先月、初めて300万人を突破し過去最多。ことし1−3月消費額1兆7500億円余りと過去最高。一方、オーバーツーリズムの課題も。住民への生活にも影響。政府も旅行者の受け入れ環境の整備など対策に乗り出している。

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オーバーツーリズム国際観光振興機構岸田文雄
訪日旅行者 過去最多 これからの観光は
観光の可能性は 課題は

BNPパリバ証券・GM統括本部副会長・中空麻奈は「日本のGDP1%成長しようという時に大きな柱になる。円安はネガティブなことが多いが、うまく使える」、ルース・マリー・ジャーマンは「日本は癒しの場所。円安で伝統工芸品など値上げのチャンス」、鎌倉市観光協会・事務局長・進藤勝は「人口減少にあり底を支えていただくのは外国人観光客」、エッセイスト・たかのてるこは「20歳の時に旅を始めてが世界を旅するばかりで日本に来てくれる人は少なかった。こんなにたくさんの人が来てくれることが当たり前になって嬉しい」とコメント。

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インバウンド円安国内総生産

政府の2030年目標:訪日外国人旅行者を6000万人に、消費額15兆円。東洋大学教授・古屋秀樹は「伸びしろのある経済である分野で期待されている。一方で住民と混雑やごみ問題もあり両立をいかに図るか課題」「観光客が来てくれるということでシビックプライドが醸成されている。総合的任考えながら進めていく必要がある」、東京女子大学教授・矢ケ崎紀子は「大きな目標を掲げている。インバウンドのお客様を呼ぶには国家ブランダーが非常に大事になる。地域活性化の手段になる。使い方を間違えるとマイナスになるのでマネジメントが重要」「観光資源が豊かなのでリピーターを生みやすい」、ルース・マリー・ジャーマンは「今が3000万人くらい。今が多いと思っていたら倍になるので地元も両方喜ぶ観光にするか」「地元の外国籍の目線をうまく活用しているところも多い」、たかのてるこは「鎌倉を離れる人もいる。共存できないのか」、進藤勝は「住民が困ることは解決しなければならない。鎌倉市ではマナー条例を作った。守って刊行していただきたい」、

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インバウンドハワイ鎌倉市(神奈川)

日本の観光と可能性について矢ケ崎紀子は「可能性は非常に大きく、観光資源にここまで恵まれているのは珍しいとされる」など話す。一方で「観光は手段で旅行者に魅力を届け実際に来てもらうためのプロセス」などやり方の変化を踏まえ次のステージに進んでいる気がするなど説明した。中空麻奈は「フランスは訪日外国人旅行者が8000万人を超している。国土対比でどれくらいの人を呼び込めるかについてはバランスがあるが人数も増えていく。お金も気持ち良く落としてもらうか。日本人ももっと観光していい」とコメント。

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SARSコロナウイルス2フランス
「オーバーツーリズム」対策は

オーバーツーリズムとは観光地に人が集中することで様々な弊害が出る現象。交通渋滞や大行列などの混雑、通勤や買い物などの地元の人たちの生活への影響、自然、景観への影響。進藤勝は「ゴールデンウイークは江ノ島電鉄に乗るお客様が非常に多くなる。市民の方が買い物や仕事、学校に行く時に困っているので優先的に入場できる制度を作った。今年はさらに誘導員をつけて歩いて行けることを案内する」、矢ケ崎紀子は「2016年、2017年ぐらいからオーバーツーリズムの言葉が出てきた。国連の定義は自然を含む地域、地域住民の生活の質、旅行者の地域の体験価値のことに同時に悪影響が起こることとしている」、たかのてるこは「沖縄の離島、竹富島では350人の島民に対して1年間50万人来る。潤う人と潤わない人のバランスが悪い」とコメント。

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オーバーツーリズムゴールデンウィーク東京都江ノ島電鉄線沖縄県竹富島

ルース・マリー・ジャーマンは「ハワイが参考になるのでは。戦略的にコントロールしつつ消費してくれる長くいてくれる人たちに来てもらうようにしている」、中空麻奈は「利益とコストのバランスが大事。阻止するだけではいけない」とコメント。

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オーバーツーリズムハワイ

国内外の具体的な対策を紹介。広島・宮島では去年10月から「訪問税」としてフェリー運賃に上乗せし100円徴収。沖縄・西表島では観光客数を1日当たり1200人、年間33万人に制限。イタリア・ベネチアで日帰り客対象に1日5ユーロの入場料。支払わなかった場合、最高で300ユーロの罰金。矢ケ崎紀子は「いろんな対策を複合的に組み合わせながらやらなければならない。生態系にダメージを受ける場合は手法が変わってくる」、古屋秀樹は「観光客がなぜそのような行動をしたのか考えないと対策を考えられない。オーバーツーリズムは局所的な問題であると確認したほうがいい」とコメント。

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オーバーツーリズム税金西表島
宿泊料金の上昇は

宿泊料金の上昇についてトーク。古屋秀樹は人件費の高まりなどが複合的になっており生産性を上げることで少ない人数で回せるかもしれないという取り組みが行われている。中空麻奈は円安のせいもあるが海外がもっと上がっており日本もまだ上がる可能性はある。ルース・マリー・ジャーマンは値段が上がるとその期待値が高くなり、おもてなしを十分に与えることができる体制をととのえなければならないなど話した。

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混雑緩和 対策は/住民生活との両立は

京都市民の意識調査。観光がもたらす影響について・公共交通機関の混雑82.2%、道路の渋滞80.5%、観光客のマナー違反68.8%。京都市の取り組み・バスの混雑対策(一部の路線で地下鉄への無料振り替え、駅と主要観光地を直接結ぶ便などを新たに運行)。進藤勝はGWではより顕著になる、根本的なまちづくりの問題」、たかのてるこは「友人は民泊にすると儲かるからと貸し出すが寝れないなどの問題があるという」、矢ヶ崎紀子は「嫌になって出ていくというのは避けなければならない、日本の観光ビジョンは住んでよし、訪れてよし国造りで順番を間違えてはいけない」などコメント。

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GW京都市(京都)

ルース・マリー・ジャーマンは「訪れている人で迷惑をかけたいと思っている人はいない。求められているマナーの情報やマナーのバックグラウンドが十分に伝わっていない」、古屋秀樹は「中部地方で行った調査で自分の街に来てくれるという誇りが一番大きいという結果があった」、中空麻奈「不利益を受けている人に対しての還元する仕組みづくりが住民生活の両立する方法の一つ」などコメント。

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江ノ島電鉄線
日本ならではの”観光”は

米国の旅行雑誌が発表した世界で最も魅力的な国(1位日本、2位イタリア、3位ギリシャ、4位アイルランド、5位ニュージーランド、6位スペイン、7位ポルトガル、8位イスラエル、9位ノルウェー、10位スイス)。出演者からは「日本人自身が魅力に気づいていない」「人間同士のふれあいをもっと深めるべき」「全体的なパッケージとして観光客にお金を落としてもらう方法をかんげるべき」などの提言。

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Conde Nast Traveler観光庁
これからの観光に何が必要?

これからの観光に何が必要か討論。ルース・マリー・ジャーマンは「自信で日本は世界から求められているなどに気づいた方が良い」、古屋秀樹は「インバウンドは大事だが台湾から日本へ行くが日本から台湾へ行く人は少なくそのギャップがあり互いに理解を深めるのも目指すべき」、たかのてるこは「旅は素晴らしいのでストレス発散のためではなく、人をリスペクトするものと思い出してほしい」、矢ヶ崎紀子は「リスペクトしてくれる人をどれだけ受け入れていけるか」、進藤勝は「観光資源を保つ他にはお金がかかり、そこのところをみんなで支えていかなければいけないと改めて感じた」、中空麻奈は「どうやってお金に変えていくかはまだまだいろんなことができるなと思う」などコメントした。

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NHKプラスインバウンド台湾

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