歴史探偵 (歴史探偵)
関ヶ原の戦いで敗色濃厚となると、石田三成は故郷の近江を目指した。だが、家族がいる居城は東軍によって陥落。石田は盟友である大谷吉継が治めていた越前へ向かうことにし、数少ない家臣とも離別した。庄屋にかくまわれた後、山奥の洞穴に身を隠した。集落はかつて飢饉に見舞われた際、石田に手を差し伸べて貰った過去があり、恩義に応えるべく、食事の世話をしていたという。石田にとっては母の故郷ということで地理に精通し、洞穴の存在も知っていたと考えられる。だが、関ヶ原の戦いから6日後、石田は捕縛され、六条河原で斬首された。