NHKニュース7 (ニュース)
「佐渡島の金山」が、世界文化遺産として登録されることが、ユネスコ国連教育科学文化機関の世界遺産委員会で決まった。佐渡島の金山は、16世紀から19世紀にかけ、機械を用いない伝統的な手法で金が生産され、17世紀前半には、世界の金の生産量の10%を占め、世界最大の金の生産地になったとされている。「西三川砂金山」と「相川鶴子金銀山」の2つの資産で構成され、山の上から金の鉱脈を掘り、山が割れたように見える道遊の割戸は、佐渡島の金山のシンボルとして知られている。ただ、その世界遺産登録を巡っては、これまで韓国が朝鮮半島出身の労働者が強制的に働かされた場所だとして反発。ユネスコの諮問機関、イコモスは、採掘が行われたすべての時期を通じた資産に関する歴史の説明や展示戦略を策定し、施設や設備などを整えるよう、配慮を求めていた。これを受けて政府は、佐渡市にある施設で、朝鮮半島出身者が徴用された歴史などに関する展示を行うことになった。日韓両政府が話し合いを続け、今回の審議では韓国も登録に同意。韓国の外務省は「日本が佐渡島の金山関連の展示における約束を引き続き履行し、誠実な措置を取ることで、韓日関係の改善の流れが継続していくことを望む」などとする見解を発表した。国内で26件目の世界遺産になる。佐渡を世界遺産にする会・中野洸会長は、長かったなというのが実感、28年の間にいろんなことがあった、などと語っていた。