「虎に翼」解説(4) 個性的な上司と絵画

2024年6月17日放送 12:20 - 12:27 NHK総合
みみより!解説 (みみより!解説)

今日は連続テレビ小説「虎に翼」の背景を解説するシリーズの4回目。今回は2人の上司と残されていた絵画について、司法担当でドラマ制作に参加している清永解説委員。主人公のモデルの三淵嘉子さんは昭和24年、1949年に家庭裁判所の創設に制度作りに携わるが、その際実際に2人の上司がいた。そのうちの1人が殿様判事と呼ばれた内藤頼博さん。通称ライハクさん。最高裁初代秘書課長。東京・新宿の一部を内藤新宿と言うが、新宿御苑も明治のご一新までは内藤家の土地だった。どうして家庭裁判所を作るのに関わるのか。実は日米開戦前の昭和15年に司法省に命じられて米国の家庭裁判所を視察している。もう1人の多岐川さん。最高裁の初代家庭局長・宇田川潤四郎。上野駅で、たくさんの戦災孤児を目の当たりにして大変なショックを受ける。戦後の自分の残りの生涯は孤児を救うことにかけると誓ったという。内藤さんの知識と宇田川さんの情熱が家庭裁判所を作ったということ。
先週、家庭裁判所を実際整備するシーンの中である絵画が出てきた。花岡さんの奥さんの絵にトラちゃんがあげたチョコレート受け取る、お子さん2人の手が描かれている感動的なシーン。このシーンも事実に基づいている。まず、花岡判事とは経歴が違うが、闇米を拒否して死亡した裁判官は実際にいた。佐賀県出身の山口良忠判事。絵画が今も最高裁判所に保管されていることが今回の取材で初めて明らかになった。タイトルは「庭で」。これらの絵は最高裁が買い上げたという記述もある。一方で、経理局のOBに聞くと残された子どもたちのため同僚たちが絵画を買って最高裁へ寄贈したのではないかと話す人もいた。最高裁には合計5点の絵画が残されている。闇米を拒否した山口判事が亡くなった昭和22年というのは社会に大変大きな反響を呼んだ。裁判官ゆかりの絵画は今も裁判所で働く人たちをじっと見つめている。


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