NNNドキュメント’25 さようなら、トー横~消えた若者たちの“その後”~
22歳の青年は1年前まで帰る家がなく、その日暮らしの生活を送り、新宿・歌舞伎町の新宿東宝ビルの横エリア通称「トー横」に身を寄せていた。トー横に集まる若者の殆どが未成年でSNSを通じて知り合い群れていた。その一方で理由を告げることもなく去っていく若者も多く、青年もその一人であった。居場所を求めてさまよう若者たちのその後を追った。
2023年4月、当時20歳であった青年はトー横に神奈川から来ていた。青年は父から虐待を受け帰れる家がないなどと明かしていた。その1週間後にトー横から姿を消した青年についてトー横にいる若者たちも所在を知らず、本名すら知らなかった。2024年10月、取材班に青年から返信があった。青年は6畳一間にて一人暮らしをしており、トー横に行かなければよかったと今では後悔しているなどと打ち明けた。青年は行政に相談して生活保護を受給し、自立への一歩を歩みだしていた。
警視庁によるとトー横での補導人数はのべ約800人であり、その中には自宅からトー横に通う若者たちもいた。2023年10月、自宅からトー横に通っていた10代の女性は、両親が離婚し家計の助けにと援助交際で稼いでおり、恐いが妹や弟のために辞めることができないなどと明かした。2024年11月、女性はトー横に通うことをやめ、彼氏ができ、その彼氏から危ないことをするなと言われ、貯蓄もできていたこともあり心にも来ていたため辞めることができたなどと打ち明けた。女性は1週間前に児童相談所の職員が自宅訪問したが、母からはウソを報告するよう促され、その後に友人に話したことを母に激怒されたなどと告げた。その2週間後、スタッフに女性から電話があり、女性は精神的に苦しく今死にたいのだと伝えた。