バラカンが見た奄美大島 (バラカンが見た奄美大島)
他国からの支配が繰り返されてきた奄美は、1953年にようやく自由を手に入れた。奄美にはソテツが群生している山があり、人々は毒を抜いたソテツを食糧にして薩摩藩支配時代を生き抜いた。奄美大島では戦時中も多くの人がソテツを食べていた。またアダンは霊が食べる食べ物とされ、奄美の子どもたちは食べる前に霊が寄ってこないように5、6粒海に投げるよう教えられるという。民俗研究家の和田さんは、一村は奄美のイメージを象徴する存在としてソテツやアダンをモチーフに選んだと考えている。