モーサテ 深読みリサーチ
今回のテーマは「再編・統合が加速。地方銀行、今後の行方」。SBI証券の鮫島は、日本銀行株はトランプ関税発表後の4/8に銀行業インデックスは300ポイントを下回った。欧米の銀行と比べると4月に入ってからの下落率は日本が12%、アメリカが3%、欧州は2%。トランプ関税の影響が日本の銀行に大きくでている。この原因の1つは日本の銀行がアウトパフォームしていて売りやすかった。もう1つは市場の期待として日銀の利上げが後退したから。銀行にとってプラスの効果が期待できる日銀の利上げの見通しは、消費者物価指数をみるとコアCPIは昨年の12月から4ヶ月連続で3%を超えている。賃上げも落ち着いているので、利上げは必要。利上げは継続方向だという。大手銀行と地銀の傾向の違いはでてくるのか。今、為替相場の影響は、円高の影響は海外ビジネスの割合が大きい大手銀行にネガティブ。地銀が有利。それから国内の資金需要は非常に強いので貸出金利は上昇するのを合わせて考えると、地銀を選考するべき。一方で、与信費用は低いのでこれは続かないと予想。リスク要因の一つと考えている。割安な銀行株を買うというチャンス。地銀の再編・統合の背景は、1つは規模の追求。もう1つは社会課題への対応。預金の重要さが復活している。そのために規模の追求が起きる。また人口減少などの課題も県をまたいで複数で考えていくことも大事だという。第四北越フィナンシャルグループと群馬銀行が4/24に経営統合に合意した。統合後は地銀の総資産は3-4位に迫る。統合のメリットは、両社は支店の重複が少ないので統廃合することに時間を割かなくていい。預貸率が上がる。システムの共有化もできる。課題は人事制度の共有化などを素早く行えるかどうかだという。別途、千葉銀行が千葉興業銀行の株式19.97%を取得したと発表。銀行株をみる上での注意点は銀行の収益は個人の消費や投資など。与信費用は低いけど動向は注意する。銀行を含め、トランプ関税の影響をどれだけ受けるか気をつけるべき点だと考えられる。