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三笘薫はブライトンで世界に通じる個の力を磨いてきた。目の肥えたサポーターを唸らせたのはドリブルである。ところが3年目の今シーズン、その強みを封じられた。ゴールも開幕戦以降遠のき、新たな強みが必要だと痛感していた。こうした状況を見据えてシーズン当初から取り組んできたプレーがあり、それは「オフ ザ ボール」というボールを持っていないときの動きである。ボールタッチ数を昨季と比較すると左サイドでのタッチが減り、ゴールに近いエリアでより多くボールを触っていた。ニュースタイルの真骨頂といえるゴールが生まれたのは2月のチェルシー戦だった。シーズン終盤も勢いは止まらず、日本選手初のふた桁得点の快挙を成し遂げた。ワールドカップのカタール大会では三笘薫の1ミリでスペインから金星となり、初の大舞台で名を馳せた。一方、ベスト8の壁も味わった。