アニマルドック 謎多きペンギンの体を徹底解剖!
ペンギンの赤ちゃんがふわふわなのはなんで?卵からかえったヒナは海に出る必要がないので羽毛は保温のためだけの機能があればいいのでふわふわした羽毛。成長すると防水性のある羽毛に生え変わっていく。1年に1回2週間ぐらい陸上で絶食をして全身の羽毛を生え変わらせる。頭の飾り羽も生え変わる。足は寒くないの?雪や氷の上にいるコウテイペンギンやアデリーペンギンは霜焼けや凍傷にならない。血管が収縮して血液が行き渡らなくなった部分の細胞が壊死するがペンギンの場合はつま先まで血液が循環する特別な仕組みがある。ワンダーネットという動脈と静脈が足の途中から絡み合うような状態になっていて動脈と静脈の間で熱交換が行われているので血液の流れが止まることはない。ペンギンの潜水時間ってどのくらい?水に潜る鳥の潜水時間を比べるとウミウ(オス)2分24秒などだがコウテイペンギンは27分36秒。ペンギンは肺呼吸なので息を止めて潜り苦しくなったら水面に出る。空気をためる5種類の気嚢がある。そのうち2つが特に発達したくさんの空気をためられるのでエアタンクが5つあるようなもの。一番深くまで潜った記録はなんと564m。深海の大きな魚やイカを食べている。頭を振って体の表面にある水を払うかわいい動きは実は魚といっしょに飲み込んで体の中にたまった塩分を外に出している。両目の上にある塩涙腺から鼻で排出する。海で獲物を追い続けた結果発達した気嚢や塩涙腺は進化の証し。気嚢はすべての鳥類にあり上空は酸素濃度が薄いので気嚢に蓄えた空気で酸素を摂取する。もうひとつの秘密が心拍数。人間の場合激しく動くと心拍数は増えるがペンギンが長時間潜水したあとの心拍数は6回。心拍数を極力落として必要な部位だけ血液を送り込んでいる。ペンギンが水圧にどうやって耐えているかはまだ解明されていない。この謎が解けたら海難事故の救助のための新しい技術が見つかるかもしれない。