新美の巨人たち 新美の巨人たち
下瀬美術館の宿泊施設には壁のない家が独自の構造で海側の壁を取り払い、中と外が一体となった開放感も。家具も全て建物にあわせて坂茂があわせたもの。田中が宿泊するのは紙の家。紙でできた家は110本の再生紙の筒を主構造に用いている。再生紙を筒に重ねて巻き付けた紙管は軽くて思った以上に丈夫。柱の内側には軽やかな雰囲気のリビングが。柱の中にはトイレが。紙の家には坂茂の建築家としての強い思いがあり、1995年の阪神・淡路大震災でボランティアに入ったがその時に現地で紙管を使った仮設住宅の建設を提案。東日本大震災では避難所用間仕切りシステムを採用。戦禍のウクライナや難民のキャンプ場にも紙管を設置した。