羽鳥慎一モーニングショー ニュースをわかりやすく 羽鳥パネル
2015年、中国の投資会社「復星国際」の傘下企業が2015年に183億円で「星野リゾートトマム」を買収したが、それを東京の企業に約408億円で売却した。運営は今後も引き続き星野リゾートが行う。復星国際は中国の名門・復旦大学OBらが1992年に設立し、90年代に医薬品販売で急成長し、傘下には不動産、保険、鉄鋼、小売りなどを抱える巨大企業となった。2023年のグループ総売上は約4.4兆円となっている。復星国際が出資する企業には「クラブメッド」や「ランバン」など約35の国と地域でグローバルに展開している。創業者は郭広昌会長で、その投資スタイルから「中国のウォーレン・バフェット」ともいわれている。しかしおととし、中国の不動産大手・恒大集団が引き金を引いた不動産問題が飛び火し、復星国際の年間収益は前年に比べ95%マイナスとなり1.3兆円超の資産を売却した。中国は深刻な不動産不況で、住宅販売は前年割れが続いている。柯隆は「復星国際の本拠地は上海。バックには上海閥という有力な政治勢力がついている。日本の優良資産を売却するというのは現在の中国経済は数字で見るよりかなり深刻な状況といえる」などとしている。また柯隆は「習近平政権になってから上海閥はかなり阻害されていて、バックに付いていても助け舟にならない。日本に対する影響については、中国国内の経済が減速して、日本企業が中国に何か輸出しなければならない場合、間接的に受ける影響は大きくなるかもしれない。中国はGDPを5.2~5.3%と出しているが米シンクタンクの推計では1.5%だとしている。中国のバブル崩壊は日米と違って金融機関が潰れないため個人と地方政府が被害を被る。不況は長く続く」などと話した。