ニュースウオッチ9 (ニュース)
フランス・パリからヨーロッパ総局・向井麻里記者が解説:「マクロン大統領は、すでに新たな首相選びを進めていると伝えられているが、難航が予想されている。野党側からは、マクロン大統領の辞任を求める声が強まっているが、大統領は断固として拒否する構え。フランスでは今週末、5年前の大規模な火災で被害を受けたノートルダム大聖堂が、再建工事を経て一般公開される。華々しく開かれる式典には、米国・トランプ次期大統領も出席し、各国の国家元首なども大勢招待されている。国内で厳しい状況に立たされているマクロン大統領としては、外交の舞台で存在感をアピールするねらいがある。ただ不透明感が強まっているのはフランスだけではない。ヨーロッパでは最大の経済大国・ドイツでもショルツ首相率いる連立政権が崩壊し、来年2月に議会選挙が予定されている。来月のトランプ次期大統領の就任を前に、ウクライナへの支援を含む安全保障、経済と、ヨーロッパ各国の結束が重要となる。EU(ヨーロッパ連合)の2つの主要国で、国内政治の混乱が深まれば、結束も揺らぎかねず、懸念が強まっている」。