ワールドビジネスサテライト (ニュース)
上海協力機構の首脳会議は今日閉幕したが、明日以降も中国主導の外交行事が相次いで予定されている。北京支局の坂井田淳記者は中国外交のねらいについて「上海協力機構の首脳会議を通じて欧米が主導してきた国際秩序に対抗したいと考えている」とコメントした。習近平国家主席は多国間貿易体制を堅持すると明言し上海協力機構を欧米主導の国際秩序に代わる選択肢として提示した。加盟各国は天津宣言に署名し、テロや薬物対策に加えてエネルギー分野などで協力の強化を確認した。これはグローバルサウスを代表するのは中国だと影響力を誇示した形となる。さらに習主席が提案した上海協力機構開発銀行の設立に注目。これまで中国は一帯一路では経済協力を、上海協力機構では安全保障と戦略のすみ分けを行ってきた。ただ、今後は経済と安全保障を一体化していこうという考えが今回浮き彫りになった。あすは中国とロシアの首脳会談、3日には抗日戦争勝利80周年の軍事パレードが予定されている。軍事パレードでは習近平国家主席を中心に、プーチン大統領と北朝鮮のキムジョンウン総書記が並んで登場する予定で欧米に対する象徴的な場面になりそうだ。
