NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
気象庁によると、台風21号から変わった低気圧と前線に向かってこの時期としては非常に暖かく湿った空気が送り込まれているため、昨夜から九州北部を中心に発達した雨雲が次々と流れ込んでいる。午前1時過ぎには、長崎県北部で線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」が発表されたほか、長崎県平戸市付近でレーダーによる解析で1時間におよそ120ミリの猛烈な雨が降ったと見られ、記録的短時間大雨情報が発表された。発達した雨雲は次第に東に移動していて、午前5時までの1時間に国土交通省が熊本県和水町に設置した雨量計で54ミリ。福岡県が八女市に設置した雨量計で51ミリの非常に激しい雨を観測した。午前5時までの12時間に降った雨の量は佐賀県伊万里市で191.5ミリ、福岡県北九州市八幡西区で188ミリと平年の11月1ヶ月分の2倍前後に達している。これまでに降った雨で佐賀県や福岡県では土砂災害の危険性が非常に高くなり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があるほか、福岡県や山口県、島根県では氾濫危険水位を超えている川がある。九州北部と山口県では、昼過ぎにかけてさらに雨や風が強まる恐れがあり、あす朝までの24時間に降る雨の量は、多いところで120ミリと予想されている。前線は今夜にかけて東日本へ進む見込みで、西日本と東日本の広い範囲で非常に激しい雨が降る恐れがある。気象庁は九州北部を除く西日本や東日本でも土砂災害や低い土地の浸水、急な川の増水、氾濫に警戒するよう呼び掛けている。