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アルゼンチン政府はペソ建てで国債を発行し、海外投資家から1450億円を調達したと発表した。アルゼンチンはこれまで国債の元本や利息の支払いが滞るデフォルト(債務不履行)を200年の内に9回も繰り返し、事実上資本市場から締め出されていた。2020年以来の国債発行となり、アルゼンチンの経済相はSNSで「アルゼンチンが国際市場に復帰した」というコメントを出した。アルゼンチンは南米にあり、世界8位の面積を持ち人口は4600万人。20世紀初頭は1人あたりのGDPが世界のトップ10に入る先進国だった。しかし20世紀半ば以降に食料中心から工業中心に政策を転換しようとしたが失敗し、大衆迎合的なバラマキ政策が財政を圧迫した。ノーベル経済学賞を受賞したアメリカのサイモン・クズネッツ氏は、1960年代に「世界には4種類の国がある。先進国と発展途上国、日本、アルゼンチンだ」と発言した。戦後の復興からあっという間に先進国となった日本と、先進国から途上国へと転落したアルゼンチンは世界で例外的な存在といわれた。一昨年就任したアルゼンチンのミレイ大統領は、公共料金の補助金や公務員の削減、国営企業の民営化などを進め財政収支を黒字化した。京都大学の村上勇介教授は「今後は歳入を増やしていくことが重要。今は畜産業がメインだが、どんな産業で経済発展していくかが課題」などと指摘していた。