サンデーPUSHスポーツ 田中将大&坂本勇人
田中・坂本の共通点その3は、昨シーズンがプロ人生で最も苦しかったこと。坂本が昨シーズンのとある試合を振り返っている会見VTRが流れたところでスタジオの上田剛史はVTRを止め、坂本の声がガラガラなのは酒が原因だと指摘した。VTRが再開。坂本は「野球の神様が僕に試練を与えてくれる」などと話した。どん底の坂本に神様が与えた試練とは、9月23日の阪神との首位攻防戦でのこと。0-0で迎えた7回、先制のチャンスで、前日に3連続凡退をしてスタメンを外れた坂本が代打で登場した。プライドを捨ててバットを短く持ち、見事先制タイムリーを放ち、巨人の勝利に貢献した。巨人の4年ぶりのリーグ優勝につながる勝利だった。今シーズン、坂本は2500安打という大記録にあと85本と迫っている。2500安打を達成したのはこれまでわずか7人。右打者では野村克也、衣笠祥雄しか達成していない大記録。一方、田中は日米通算200勝まであと3勝と迫っている。昨シーズンはプロ入り後初めての0勝に終わった。田中と坂本は昨シーズンはともに苦しいシーズンだった。そして今シーズン、そんなお互いを鼓舞するかのように、24年ぶりに同じチームとなった。田中の巨人入団後の初の実践練習では、4年ぶりに坂本と対決した。その日は田中が坂本を抑えた。2月24日のロッテとのオープン戦に上がり、MAX145キロで1イニングを3人で抑えた。坂本もヤクルト戦で、体勢を崩されながらも外野に運ぶ坂本らしいバッティングを見せた。