シューイチ 田辺大智リポート
土地の評価基準となる路線価が今週発表された。全国平均は4週連続で上昇。路線価が去年と比べ26%上昇し東京で上昇室2位となった足立区の北千住を取材。北千住駅には若い方や家族連れの姿。北千住は23区の北東部に位置する足立区にあり、荒川と隅田川に囲まれた場所にある。北千住・西口駅前広場通りの今年の路線価は1平方メートルあたり702万円。伸び率は浅草・雷門通りに次いで2位、全国でも5位。足立区が去年、区外の近隣自治体に行ったアンケートでは半数以上が”治安が悪いイメージ”と回答したが、今は駅前には商業ビルが立ち並び、商店街、マンションが建つなど住宅街が広がっている。荒川は散歩スポットに。北千住はリクルート調べによる”穴場だと思う街ランキング”で8年連続1位(SUUMO住みたい街ランキング2025首都圏版)。北千住駅はJR常磐線や東京メトロ日比谷線、千代田線、つくばエクスプレス、東武スカイツリーラインが乗り入れ都心へのアクセスも良い。買い物や食事など北千住だけで完結できるのも魅力。
住宅街にある地元で愛されている弁当店を取材。ボリューム抜群、できたての手作り弁当を提供。安くておいしくボリューム一番と人気。「ペコペコ亭」店主・山口静江さんは「大学がたくさんできて学生さんが来る。若い人が増えてうれしい」と話した。若い人が増えている理由は大学の多さ。東京藝術大学、文教大学、東京電機大学など6つの大学のキャンパスがある。大学生アルバイトは「すごく便利だけど人情にあふれるところが魅力」と話した。足立区では去年「ワケあり区、足立区。」と自虐的なキャッチコピーを作成したが、路線価の上昇に区シティプロモーション課長・栗木希さんは「今また千住の街が注目されていることの表れ。マイナスのイメージで語られることが多かった住んでよし、訪れてよしというところが魅力。足立のプラスの良さをどんどん発信したい」と語った。
路線価上昇の背景に考えられるのは、都心や埼玉、千葉などへのアクセスの良さもひとつ。昔ながらの下町風情も魅力。足立区は再開発も進んでいて街への注目度は益々高まっていきそう。