危機乗り越え ローカル線の未来

2024年5月5日放送 7:06 - 7:13 テレビ朝日
サンデーLIVE!! ヒライシ未来視点

今年3月、北海道のJR根室線にある富良野〜新得間が、117年の歴史に幕を下ろした。沿線には「北の国から」や映画「鉄道員」などのロケ地になった駅があり、観光客にも親しまれてきた。人口減少、マイカー利用の増加など全国で、ローカル線の廃止が相次いでいる。2000年以降、46路線の区間距離にしておよそ1193kmが廃止に。ローカル線の危機が叫ばれる中、奇跡的な復活を遂げた鉄道が茨城県にある。人口およそ15万人のひたちなか市を走る「ひたちなか海浜鉄道湊線」。勝田〜阿字ヶ浦間の全11駅を走る湊線は、1913年から運行する歴史ある鉄道。1965年、年間およそ350万人いた利用者は2005年にはおよそ70万人にまで減少。赤字が続き廃止が検討されていたが存続を願う住民らの声が広がり2008年ひたちなか海浜鉄道として再出発した。廃止の危機を救ったのが吉田千秋社長。富山にあるローカル線の危機を救った手腕が評価され、2008年、社長に就任。減り続けていた利用者を取り戻すべく、観光客を呼び込むイベント列車を企画した。車両を貸し切るビア列車は大好評。中でも注目を集めた企画が、地元デザイナーとコラボし駅構内でファッションショー。地元のPRにもつながった。ほしいも列車は、日本屈指の干し芋生産量を誇るひたちなか市をPRするため観光庁と行った特別企画の1つ。市の協力のもと、バスと鉄道のダイヤを合わせ、利用しやすい環境を整えることで集客を上げることに成功。
ひたちなか海浜鉄道・吉田千秋社長は市と連携し、少子化による地域の課題にも鉄道会社として取り組んだ。ひたちなか市立美乃浜学園は、地域の少子化に伴い5つの小中学校が統合されできた。統合によって遠距離から通学する子供が多くいると考え、あえて学校のそばに新駅を開業。今では全体の7割が鉄道通学を選び生徒たちの欠かせない足に。更にこの学校に通う生徒の定期代は市が全額負担。市の試算によると、スクールバスで学校に通うよりも鉄道のほうがコストカットできる。高校生の場合、市からの援助はないが、120日分の定期代で1年間乗り放題というサービスも。こうした取り組みにより、2022年度の利用者は111万人余りと2年連続で最多を更新。そして、ローカル線では全国でも珍しいあるプロジェクトに挑戦しようとしていた。


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