NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
危険運転致死傷罪の適用要件の見直しを巡り法務省の検討会は処罰の対象となる飲酒運転や高速度での運転を一律に判断できる数値基準を設けることも考えられるとする報告書の素案をまとめた。法務省は正式に報告書がまとまれば法改正の必要性などの議論を進める考え。危険運転致死傷罪を巡っては、適用要件があいまいとの指摘があり、法務省が有識者も交えた検討会で見直しを行い、きのう報告書の素案がまとまった。この中では飲酒運転についてアルコールの影響を受ける個人差などにかかわらず一律に罪の要件を満たすといえる数値基準を設けることが考えられるとしている。検討会では体内アルコール濃度の検査で呼気1リットルにつき0.5ミリグラム以上、0.25ミリグラム以上などにすることも選択肢になりえるとの指摘があったと明記している。高速度での運転についても一定の速度以上を一律に対象にすることが考えられるとし、規定された最高速度の2倍や1.5倍を数値基準とする意見もあったことが記されている。検討会はこの案をもとにできるだけ早期に正式に報告書をまとめ法務省に提出する方針。法務省は報告書の内容を踏まえ、法改正を行う必要性などの議論を進める考え。