ニュース (ニュース)
中国の国家統計局がきょう発表した去年1年間のGDPの伸び率は、物価の変動を除いた実質で前の年と比べてプラス5.0%となった。中国政府は去年の経済成長率の目標をプラス5%前後としていてこれを達成した形だが、その前年2023年のプラス5.2%からは減速した。不動産不況が長期化し消費者の節約志向も高まる中、去年1年間の小売業の売上高は3.5%の増加にとどまり、前年の7.2%の増加から伸び率は大きく縮小した。景気をけん引している輸出についても米国のトランプ次期大統領の就任によって米中間の貿易摩擦が激化することへの懸念が出ていて、先行きには不透明感が広がっている。中国共産党は積極的な財政出動と金融緩和の拡大で景気を下支えする方針だが、今後不動産市況の改善や内需の拡大に向けてどこまで効果的な対策が打ち出されるかが焦点となる。