グッド!モーニング GOOD!いちおし
東京・墨田区にある向島百花園は文化元年の1804年ごろに商人だった佐原鞠塢によって開かれてから200年以上の歴史を持つ。見どころは小石川後楽園や兼六園のような豪華な大名庭園とは違う庶民派庭園。さらに多くの有名な文人たちとの関わりが庭園に残っている。向島百花園サービスセンター長・西村潔さんに案内してもらいながら、当時の文化人と花の散歩を楽しむ。酒井抱一は江戸琳派を代表する江戸時代後期に活躍した絵師。開園当時は新梅屋敷と言われたほど梅が有名で「梅は百花のさきがけ」という言葉から百花園と名付けたとも言われる。蜀山人は蔦屋重三郎とともに江戸時代の出版文化を支えた狂歌師の大田南畝の別名で、向島百花園の看板を作るほど深い関わりを持つ。向島百花園では自然に咲く花を探して楽しむのがポイント。千成びょうたんは8月が見ごろ。花以外にも庭園内に29基置かれた石碑があり、松尾芭蕉の句碑も置かれている。山上憶良が秋の七草を詠んだ歌碑が置かれ、浮世絵にも描かれている。