国際報道 辻’s Angle
今後のポイントの最後は「イスラエル軍の撤退」でイスラエル軍の撤退計画を示した図を出していった。ハマスの武装解除が進まなければイスラエル軍は撤退する可能性が低くなり、各国による国際部隊の展開も困難になってパレスチナの委員会によるガザ統治も実現不可能になるとみられている。ここでエルサレムから中継。トランプ政権は各国の首脳を集めて署名式などを通じて大々的な演出を行っており、この狙いは自分たちの成果をアピールしたいとのことがあるという。もう1つは国際社会での和平の流れや雰囲気を壊さないようにイスラエル・ハマス双方に対して圧力をかけ続けるという狙いもある。トランプ大統領自身はきのう「戦争は終わった」と繰り返していた。ただ和平の実現に向けてはここからが正念場となる。トランプ政権の高官は今回、仲介が実を結んだ背景として和平計画を第一段階と第二段階に分けたことにあると話している。裏を返せば早期の合意という目の前の成果を優先して交渉の難しい部分は第二段階に先送りしたともいえる。またイスラエル・ハマス双方との交渉にあたったアメリカ政府の元高官は「トランプ大統領がガザ情勢にどれだけ関心を持ち続けるかはわからないが自分の政治的な目標を達成したら関心を失うおそれもある」と懸念を話していたという。