ワールドビジネスサテライト The 追跡
金価格が高騰する中、外資系の鉱山開発会社が日本の金鉱山の開発に意欲を示している。金の小売価格は上昇を続けていて今日も1g当たり1万6398円と過去最高値を更新した。北海道の静狩金山が今、海外から注目を集めている。当時、国内屈指の産出量を誇り閉山までに累計6トンを超える金が産出された。中世には冒険家マルコポーロの「東方見聞録」で「黄金の国、ジパング」と紹介された日本。現在、国内で商業採掘を続けている現役の金山は鹿児島県にある菱刈鉱山だけ。しかし最近、公表された新たな鉱山開発に関する経済産業省の資料を見てみると外資系の企業の名前がずらり。実は今、カナダやオーストラリアなどの企業が日本全国で金山の開発に向け調査や試掘を進めている。取材した静狩金山もオーストラリアの企業、キンギンエクスプロレーション社の子会社が採掘の再開に向けた試掘権を国に申請し、認可された。試掘には住民の同意が必要だとして去年6月、日本法人の担当者が地元黒松内町の議会を訪れたという。キンギン社が町議会に提出した説明資料には採掘イメージ写真などとともに高い経済的価値、現地雇用の最大化といった言葉が並ぶ。キンギン社は「日本に注目したのは潜在的に高品質の金がありビジネスを行う場所として日本は世界をリードしているからだ」とした。