ニュースウオッチ9 (ニュース)
米大統領選の投票が始まっている。リアル・クリア・ポリティクスによると支持率はハリス副大統領が48.7%、トランプ前大統領が48.6%となっているという。日本時間の今夜8時から投票は行われ、ハリス氏の支持者からは中間層の支援を期待する声が聞かれ、トランプ氏の支持者からは自由な経済を取り戻してくれるとの声が聞かれている。アメリカの選挙は人口に応じて州ごとに割り当てられる選挙人を総取りするシステムであり、各州の選挙人を足し合わせて270を越えた候補が勝利する形となっている。ラストベルトと呼ばれる工業地は激戦となることでで知られるが、南部のサンベルトと呼ばれるエリアも激戦という。黒人は民主党の支持層となっているが、人種差別の撤廃を目指したキング牧師の生まれた地であり約3割が黒人となっているジョージア州ではトランプ氏の集会に黒人男性が駆けつける様子も見られ、民主党は黒人のために何もしてこなかったと批判する声も聞かれている。実際に2020年の大統領選では黒人はわずか8%しかトランプ氏に投票しなかったとの統計があるのに対し、今年3~4月にかけて行われた黒人に対しての調査ではトランプ氏の支持率は22.2%と倍以上に拡大する様子が見られる。10月19日~29日に行われた調査ではトランプ氏に投票すると答えたのは男性は18%・女性は9%と、男性を中心に共感が広がっている事もわかっている。この動きについて専門家のクリストファー・タウラー氏はトランプ氏の男性中心の考え方も黒人男性を引き付けているのではないかと見ている。
黒人男性からの支持を集めるトランプ氏だが、対するハリス氏は白人も含め女性からの支持は厚い形となっている。8年前に女性初の大統領を目指しトランプ氏に敗れたヒラリー・クリントン氏はガラスの天井を破ることはできなかったがそう遠くない将来に誰かが実現すると期待していると言及していたが、それを実現するかも期待される。トランプ氏を巡っては身内が離れる様子も見られる。南西部のアリゾナ州は共和党が強いことで知られる中、2020年の大統領選ではバイデン氏が勝利し、州知事選挙でも民主党の候補が当選するなどしている。共和党所属だがハリス氏を応援すると掲げられた看板も見られるなど、ハリス氏を支援する共和党の組織も見られる。この会合に参加したハントワークさんは共和党を救うにはトランプ氏と彼が象徴するものを打ち負かすしかないとの話が聞かれる。男性がハリス氏の支援に回る決め手となったのは2021年に連邦議会へトランプ氏の支持者が乱入し死傷者も出た事件だが、トランプ氏は今も不公平な選挙だったと主張を続けている。ハントワークさんは自由で公正な選挙を共和党は掲げてきたが民主党のほうがその原則を大切にしているとトランプ氏を批判している。ハリス氏は共和党支持者に向けた集会も行っていて、共和党に所属するメサ市のジョン・ジャイルズ市長もハリス氏への投票を公言している。