ニュース「川崎市長選 開票速報」 (ニュース)
勝因の1つは支援を受けた政党の支持層や無党派層から幅広い支持を集めることができたこと。自民党支持層の80%あまり、立憲民主党の70%、公明党支持層の80%台半ばが福田氏に投票している。加えて無党派層からも60%あまりの支持を得ていて幅広い層の支持を確実に取り組むことができている。背景にはこれまでの3期12年で重ねた実績に対する評価が見て取れる。福田氏のこれまでの市政の運営に対する評価は評価すると答えた割合が全体の80%あまりに達した。福田氏はこれまでの任期で待機児童対策や中学校給食の導入など子育て支援策の強化に力を入れていて選挙戦でもこれらの実績を強調していた。他陣営の一部からは福田氏の市政運営は安定していて攻めどころがないとの声が聞かれるほどで今回の選挙では個別の政策課題が争点化するような状況が見られなかったこともあり、現職の福田氏に対する事実上の信任投票という色合いの強い選挙だった。福田氏はこれまでの市長選と同様に今回も無所属の候補として選挙に臨んだ。後援会組織が福田氏の活動を支え各地で小規模の演説を繰り返すなどきめ細かな活動を展開した。加えて自民党・立憲民主党・公明党の地元組織や議員が支援に周り盤石な体制で選挙に臨んだといえる。元々、公明党は川崎総支部が福田氏に対する支持を表明していた。離脱を受け具体的な活動内容に変化はなかった。出口調査でも公明党支持層の多くが福田氏に投票している。公明党の関係者は地域は地域で対応すると話していて、今回の選挙に関しては影響はなかったとみられる。出口調査で新しい市長に期待する政策で最も多かったのは物価高対策で全体の40%を占めた。今後の物価高対策について福田氏は「物価高は全国の話。好循環の経済をしっかり回し賃金が上がっていくのが最も大事。国の施策と連携しながら物価高対策にしっかり取り組んでいきたい」と述べた。加えて川崎市は都内からも近く子育て世代の流入などにより全国的に珍しい人口が増加している自治体。人口が増える中で子育て環境の整備や住まいの価格高騰対策、地域交通の維持など政策に密着した課題は山積している。一方で10年後には人口増加が止まり減少局面に突入するとされ将来を見据えた施策も考えていかなければならない。
