報道ステーション (スポーツニュース)
大相撲で大の里と同じようにスピード出世をしているのが、前頭筆頭の安青錦関。安治川部屋の安青錦新大は初土俵からわずか1年10か月で1度も負け越すことなく、番付を駆け上がってきた。史上最速での新三役をかけて、七月場所に挑む。レスリングに取り組むかたわら、幼い頃から遊びで相撲を取っていたという安青錦。遊びが夢へと変わったのは、10歳の時にテレビで大相撲を見てからだった。その後レスリングを続けながら相撲の実績を重ねていったが、戦争という大きな転機を迎えた。安青錦は家族と共にドイツへ避難したが、ドイツでは相撲が出来ず働くしかなかったという。関西大学相撲部コーチの山中新大さんは6年前に大阪で開かれた世界大会で安青錦に声をかけ、SNSでつながっていた。戦争が始まってから、安青錦は山中さんに日本で大相撲に挑戦することを相談したという。戦争からわずか2ヶ月後、夢を見失いかけていた安青錦に関西大学は稽古の場を用意した。日本に来て8か月、その真っ直ぐな思いが安治川親方へと届いた。支えられてきた日々を胸に、今では唯一の関取として部屋を支える立場になった。大越キャスターは「相撲と出会ってくれて、大好きになってくれてありがとうと言いたいし、日本まで来てくれてありがとうと言いたい」などとコメントした。