イット! あすがよくなりますように アスヨク!
映画館の片隅でチラシを配る男性の胸元には監督の文字があった。元教師という異色の経歴を持つ映画監督の岩松あきらさん。12年という長い歳月と自らの退職金を注ぎ込んで1本の自主制作映画を手掛けた。摂食障害と闘う大学生の葛藤と再生を描いた映画「渇愛」。岩松さんは”症状に悩んでいる人たちの救いになりたい”と24年つとめた教師を辞め映画の世界へ。背景には1人の教え子との出会いがあった。摂食障害の生きづらさをリアルに描くため、脚本作りに2年・撮影に1年を費やしたという。しかし資金面では多くの壁にぶつかった。岩松さんが映画を通して伝えたいことは「何のために生きているのか自問自答することで希望が見えると示したかった」とのこと。