サンデースポーツ (スポーツニュース)
柔道全日本女子選手権で角田夏実は無差別での戦いに挑んだ。初戦は体重が37キロ重い相手。体格差がある選手にも果敢に巴投げをしかける。積極的に攻め続け勝利。きのう角田選手はこの大会が柔道人生において重要な大会だと明かした。角田夏実は「自分が第一線で戦うのか、教える立場で柔道と向き合うのかどの位置づけにいるのか考える試合にしたい」と述べた。柔道にどう向き合っていくのか悩むきっかけになったのが去年のパリオリンピック。31歳で金メダル獲得。その栄光の裏で重圧に苦しみ続けていたという。角田夏実は「金メダル取った瞬間に思ったのが嬉しい感情よりもやっと終わったという解放された感情だった。本当にオリンピックきつかったなって今でも思っていて、もう一回この人生やれって言われたら嫌だなって思うくらい戻りたくない」などと述べた。金メダリストになると勝たなければならないという重圧はさらに強まった。3年後のロサンゼルス大会まで厳しい勝負の世界に身を置き続けられるのか角田選手は自身を失いかけていた。こうしたなか挑むことを決めたのが体重無差別で行われる全日本選手権。一度プレッシャーが少ない試合にのぞみ大会後、勝負の世界に戻りたいか自らに問いかけたいと考えた。挑戦者の気持ちでのぞんだ大会。2回戦でも巴投げで挑む。優勢勝ちで勝利。3回戦、相手は4階級上の実力差。披露がかさむなか最後まで技を出し続けた。結果は判定負け。試合後、角田夏実は「負けたことすごい悔しくてもっとできることがあったんじゃないんかと考えてしまうので、やっぱりまだまだ勝負の世界にいたいんだなという気持ちはある。柔道が好きなんだなと感じれる時間になったので柔道はやりながらゆっくり考えてみたい」などと述べた。