首都圏ネットワーク ルポルタージュ TOKYO
先月末、番組が同行したのはNPOが行っているアウトリーチ活動、歌舞伎町を行き交う女性たちへの声かけ。女性たちに配っているのはカイロ。相談窓口につながるための連絡先も一緒に渡している。藍野美佳さんは週に2日ほど、この活動にボランティアで参加している。夜8時過ぎ、コンビニ前には座り込む若い女性の姿がいた、その後、出会ったのは真冬の夜にはだしでサンダルを履く女性2人組。季節外れの格好で歌舞伎町を歩く女性は帰れる家がない場合があると声をかけるようにしている。しかし声をかけても受け取ってくれるのは半数程度だ。夜9時半、藍野さんが向かったのはコインロッカー。目に留まったのは2人の女性。すかさず声をかけた。過去にも声をかけられたことがあると言いこの日、初めて相談窓口に興味を示してくれた。藍野さんはどうして地道な活動を続けられるのか。この日、話をしていたのは5年前に支援した女性。藍野さんと出会い人生が変わった1人だ。虐待や性被害などによって孤立した女性たちを長年、支えてきた藍野さん。誰かとつながることが自立のきっかけになると信じている。この日、藍野さんが出会ったのは突然、道端に座り込んだ女性。年齢は10代と見られる。歩く様子から近年増えている市販薬の過剰摂取、オーバードーズの可能性があると思い、声をかけた。歌舞伎町の闇は広がっている。夜10時半ごろ向かったのはJR新宿駅東口。NPOのスタッフによると禁止されているはずの性風俗店などへのスカウト行為が横行。その実態を知ってほしいと言い後を追うと、20代前半を語る私服姿の男性がNPOの女性に声をかけた。連絡先を教えてしまった女性からAV出演や風俗店を紹介されたという相談がNPOには寄せられている。1人でも多くの女性を救いたいと歌舞伎町を歩く藍野さん、夜をさまよう少女たちへの声かけは続く。