湿地と海に築かれた都市

2024年6月30日放送 18:01 - 18:11 TBS
世界遺産 「山と海の間に作られた大都市リオデジャネイロ

リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観は「コルコバードのキリスト像」や海岸地域のエリアが該当する。「ポン・ヂ・アスーカル」は標高396mある岩で天辺までロープウエイで向かうことができる。コパカバーナ海岸は人の手によって作らている。デニーゼ・ヂ・アウカンタラ・ペレイラ教授は海岸から少し離れた道路の反対側が元々の波打ち際であると話す。埋め立てを行って世界的にとリゾート地として開発された。街の中心地から30km離れたバハ・ダ・チジュカでは湿地だらけとなっている。かつてはリオデジャネイロの中心地も同様の状態だったという。満潮になると度々海とつながり人が住めるような場所ではなかったという。水はけも悪く伝染病の温床にもなっていた。そんな環境に悩まされたのがおよそ500年前に到達して植民地化したポルトガル人。かれらはこうした土地を住める場所にするために埋め立てることにした。
リオの北部がかつてポルトガル人が入植したエリアで多くが湿地となっていてそこを埋め立てて出来たのが現在の旧市街。旧市街には全長270mのカリオカ水道橋がある。この辺りには飲水に適した水はなく限られた水源から水が運ばれた。19世紀には大発展したリオデジャネイロにポルトガル王国の首都に移転。王立ポルトガル図書館にはかつてポルトガルにとって重要な街だと伺わせる。20世紀初頭にはリオの人たちによってカリオカの埋め立てがはじまり、かつては波打ち際にあった堤防は現在400mも内陸に引っ込んでいる。堤防があるフラメンゴ公園には1万以上の樹木が植林されている。約100年で作られた美しい都市景観が世界遺産に登録された理由となっている。


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