カンブリア宮殿 カンブリア宮殿 生活を変える「ハルメク」とは?躍進の裏側
ハルメクで生活が大きく変化したのは小平さん。趣味で子ども服を作っているという。小平さんは5年前にスマートフォンを購入したが始めは使い方が全くわからなかった。そんな時に頼ったのはハルメクのスマホの使い方特集。タップの強さがわからないという悩みにはゴマを指で披露程度の力加減とイメージしやすい言葉で教えてくれた。小平さんは初歩からハルメクの記事で学んだ。ハルメクの全身は1996年の雑誌「いきいき」。シニア世代の認知度は高かったものの、広告費への過剰な投資などで業績が悪化。2009年には65億円の夫妻を抱えて民事再生法の適用を申請。そこで託されたのが外資系コンサルティング会社出身の宮澤。コールセンター事業で確かな実績をあげた経営者としての手腕がかわれた。しかし就任当時の社内の様子は、自分たちであまり考えておらず指示待ち体質になっていた。そんな社員の意識を変えようと宮澤は時間をかけて一人ひとり対話を重ねた。民事再生時の副社長でハルメクのイベントで案内役をする上村は時間はかかったが、何をするべきかは社員にはわかりやすかったという。徐々に社員の意識を変化せさていったが屋台骨である雑誌の販売部数は低迷していた。その原因を探るべく雑誌の特集記事の決め方に社員に尋ねると決まって「いきいきらしい」という言葉が帰ってきたという。そこで2014年に開設したのがいきかた上手研究所。編集者の思い込みが入らぬように客観的に消費行動をリサーチする独立した社内シンクタンク。さらに宮澤は思い切った決断をした。