NHKニュース7 (ニュース)
先月1月の消費者物価指数は去年の同じ月よりも3.2%上昇した。特に上がっているのはやはり米類で上昇率は70%を超えている。生鮮食品でも21.9%上昇。中でもキャベツが192.5%上昇した。暮らしの現場では、あの手この手で乗り切ろうと、工夫を凝らしている。都内の豚カツ店では食材の仕入れ価格が上昇し、キャベツは今月、去年の同じ時期と比べて3倍近くに。コメは2倍以上値上がりしているという。それでも、ほかの店と差別化するため、キャベツやごはんを無料でお代わりできるサービスは今のところ続けていきたいとしている。一方で、利益確保のため、去年12月にほぼすべてのメニューを100円値上げし、先月からは3000円近くする定食で、ボリュームが売りの新メニューの提供を始めた。
止まらない物価高。消費者物価指数の推移を頻繁に購入する品目と区分されている44品目で見る。上昇率は去年9月には0.6%まで下落していたが、その後は拡大が続き、先月には6.2%に。上昇率が高かった品目。キャベツが192.5%、レタスが68.2%など、野菜の値上がりが目立っている。食材の値上がりの影響は学校給食にも。東京・武蔵野市の小中学校に給食を提供している調理場では単価が低いひき肉を使ったり、大豆をみじん切りにして加えるほか、レーズンパンなどに比べて価格が安い食パンやコッペパンの提供を増やすなどしてきたという。給食では必要とされる栄養やカロリーを満たす必要があり、工夫にも限界がある。そのため、武蔵野市では今年度の補正予算で、関連費用1900万円余りを計上した。消費者物価指数で頻繁に購入する品目が値上がりしていることについて、日本総合研究所・後藤俊平研究員は「非必需品のほうで消費マインドの落ち込みによる消費の落ち込みが波及する可能性はあるとみている」などとコメント。