光る君へ 光る君へ紀行
平安時代の越前国は、律令制の中で最も等級の高い大国の一つとされていた。紫式部と父・藤原為時が暮らした越前の国府は、福井県越前市武生にあったと考えられている。本興寺や總社大神宮など古くから寺や神社が立ち並ぶ武生は、越前の政治・経済・文化の中心地として栄えた。紫式部を偲んで作られた紫式部公園では寝殿造りの庭園が再現され、紫式部が暮らした時代の式折々の風情を感じることができる。庭園内にある紫式部像は、彼女が歌にも詠んだ“越前富士”とも呼ばれる日野山を見つめている。紫式部が歌に込めた美しい自然の情景は、千年の時を経た今も息づいている。