ニュースウオッチ9 (ニュース)
日本時間の今朝、米ロ首脳会談の中止を明らかにしたトランプ大統領。その6日前には、ハンガリーで会談することで合意したと言っていたが、一週間経たずに転換。ロシアへの制裁に舵を切った。ロシアの戦争に資金を供給しているとして制裁を科されたのは、ロシアの2大石油会社。アメリカ国内での保有する資産の凍結や、取引の原則禁止が盛り込まれている。ロシアに制裁を科すのは、2期目のトランプ政権としては初めて。これまでロシアに対する制裁強化の可能性を示しながらも実行してこなかったトランプ大統領、先週には巡航ミサイル「トマホーク」のウクライナに対する供与を、プーチン大統領との電話会談後に見送るなど、ロシアへの配慮との見方も出ていた。それが一転、制裁へ。対面会談に向けた準備段階で、ウクライナでの停戦条件をめぐる米ロの意見の隔たりが大きかったことが背景にあると見られる。今回の制裁について専門家は、ロシアに大きな打撃を与えうると分析する。ロシアは石油やガスから得られる収入が歳入の3割を占めていて、今後さらに厳しい状況に追い込まれると専門家は言う。ロシアへの圧力を強める動きはヨーロッパでも見られ、日本時間夕方から始まったEUの首脳会議にて。EUが凍結しているロシア中央銀行の資産、約24兆円をウクライナに無利子で融資する案について協議が行われる見通し。ロシアへの制裁を決めたトランプ大統領は、次は中国にも働きかけを行う見込み。今月下旬、習近平国家主席と韓国で会談する予定だが、そこでロシア産原油の購入停止を改めて求める考え。
