詳しく 核による脅し 強める狙いは

2024年5月10日放送 10:10 - 10:14 NHK総合
キャッチ!世界のトップニュース (ニュース)

戦勝記念日にあたる9日核戦力について繰り返し言及したプーチン大統領。軍事パレードでは核弾頭の搭載も可能な短距離弾道ミサイル・イスカンデルやICBM・ヤルスも登場した。ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して以降プーチン大統領はたびたび核による脅しをしてきたが、これまではロシアが戦況で劣勢に回っている時などが主だった。そして欧米側はロシアを追い詰めすぎれば核兵器を使用するのではないかと懸念してきた。しかし現在ロシアはウクライナ東部で攻勢を強め、占領地もじわじわと拡大させ優勢に立っているとみられている。アメリカでは与野党の対立からウクライナへの追加の軍事支援のための予算が承認されない状態が続いていたが、先月ようやく予算が成立し軍事支援が再開。米国は防空用のミサイルや高機動ロケット砲システムハイマースに使われるロケット弾、装甲車などを供与するとしている。ロシアは現在は砲弾の数などで圧倒的にウクライナに勝っていると伝えられているが、一方で軍事パレードに登場した戦車は第2次世界大戦で旧ソビエト軍の主力を担ったT34の1両だけだった。英国のシンクタンクIISS・国際戦略研究所は今年2月、ロシアは侵攻前に保有していたのとほぼ同じ2900両以上の戦車を失ったと指摘。今月英国・キャメロン外相は「ウクライナには英国の供与した兵器でロシア領内を攻撃する権利がある」と発言。またフランス・マクロン大統領も欧米が地上部隊を派遣する可能性について排除すべきではないという考えを示している。こうした発言にロシアは神経をとがらせているものとみられる。プーチン大統領は来週にも5期目就任後初の外遊先として最大のパートナーと位置づける中国を訪問し習近平国家主席との会談も計画している。またロシアは今年BRICSの議長国を務める。グローバルサウスの国々を取り込んで欧米への対抗軸を打ち出す姿勢をより一層強めるものとみられる。


キーワード
習近平デーヴィッド・キャメロンウラジーミル・プーチンBRICS国際戦略研究所ロシア国防省エマニュエル・マクロンイスカンデルT34ヤルス

TVでた蔵 関連記事…

G7ウクライナ支援にロシアが反発 (国際報道 2024/6/15 4:15

ロシア戦術核兵器部隊 演習開始で欧米けん制か (国際報道 2024/5/23 4:15

ロシア 戦術核兵器の演習開始 (昼サテ 2024/5/22 11:13

ロシア 戦術核想定の演習開始 (TBS NEWS 2024/5/22 3:45

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.